愛おしいって気持ち【短編】
大学卒業後
「ですが、課長!!」
少し声を上げる私にかなり年のいったくそ親父は面倒くさそうに
「静かにしろ。あのプロジェクトはもう黒澤に任せる。」
なんでよ!!
なんで黒澤さんになんか!!
なんだかんだで、まだ続いている私と黒澤…さん。
同じ大学から同じ会社って、どんだけ私らは側にいるんだって話だけど。
優華はとっくに結婚して二児の新米ママ。
「課長。このプロジェクトの責任者に選ばれたのは光栄なんですが、杉山さんに補佐をしていただきたいです。」
「うーん、まあ君に任せているからな。自由にしなさい。」
「じゃ、杉山さん、よろしくな。」
「よろしく…お願いします。」
男女差別のある課長にべーっと舌を出そうとしたが、自分の努力が足りないからとじぶんを奮い立たせる。