サ ク ラ ブ


「あーっと、俺は…あ、2組だ。湊は?」


「俺は…1組っぽい」

「ぽいってなんだよ!でもクラス分かれっちったねー」



愁の言葉を聞きながらもまだクラス分けを見ていると 不意に目に止まる名前。


「…ふじさく、さくら…」


「え?さく?なに言ってんの?」



俺の九条よりもずっと後に存在した名前は、さっきの女子と全く同じ名前。


そこでようやく理解する。


また後で、の言葉の意味を。



「同じクラスだったのか…」


「ちょい、湊シカトすんなよ!」


「あぁ、悪い。もう行こうぜ」


掲示板の前から脱出すると 愁がなんなんだよって顔でこちらを見ていたから、
俺はさっきの出来事を愁に話した。




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