サ ク ラ ブ

「…愁か?」


唯斗は何も言わない。
それは紛れもない肯定で、俺は黙って唯斗の手に渡った携帯を自分の手元に戻す。


「…こないだも愁に言われた。」

「…俺はさ、ぶっちゃけどーでもいいんだけど」


唯斗は欠伸を噛み殺しながら、机の上に頬杖をつく。
じゃー言うなよ、なんて思っていたら次の唯斗の言葉に俺の思考は固まった。





「だってお前、藤咲のこと好きなんだろ?」





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