誕生日は3月14日
告白のその後
「悠紀、走れ!」
智の声が体育館に響く。
その声に合わせて、俺はコートサイドを走る。ちょうどそこに、智からのパスが届いた。
しっかりボールをキャッチし、ドリブルで攻め上がる。
すると、
「今度は抜かせない」
と、修先輩が俺の前に立ちふさがる。
俺はドリブルをしながら、どうやって修先輩を抜くかを考える。

「根本くん。修ちゃん。頑張って!」
マネージャーの声が耳に届く。

ほかのメンバーは、逆サイドに寄って、修先輩と俺の1on1を見守っている。

ただいまバスケ部の練習で、5対5の真っ最中である。

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