誕生日は3月14日
「周りがどう思っても、お互い、名字で呼んでいても、根本くんと私が付き合っている事実は変わりませんから」

ゆっくり、
静かに、
まっすぐに、
仁美を見て言う関根。

仁美も関根を見ていたが、先に目を逸らしたのは仁美だ。

しばしの沈黙…

それを破ったのは仁美。

「…そう。
でもね…、私だって、簡単に諦められない。
諦められないんだから…
それだけは覚えてて」
仁美はそう言うと、その場を後にした。

その後、しばらくしてから、俺たちも、ゆっくり教室へ戻って行った。

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