きみは金色





「あ~……」

「変な声出すな、飯田」



数日後の、放課後。


おれは進路相談室で、イワコウのむさくるしい顔と対面して座っていた。


前に言っていた、進路相談の日がやってきたんだ。


1日、クラスからランダムに5人。


イワコウはよっぽど早くおれと話したかったのか、おれの順番は最初の回に決められていた。



職員室のすぐ隣にあるこの狭い部屋は、何度入っても好感を持てない。


他の教室と変わらない広さのはずなんだけど、大量に積まれる資料のせいで、3分の2以下の面積になっているんだ。


しかも、絶対整理整頓されてない。


1970年の問題とかあるんだけど。どんだけ昔だよ。捨てろよ。



「飯田ー。お前、進学だっけ?」



パラパラとおれの成績らしきものを見ながら、イワコウが聞いてくる。


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