きみは金色
だれかとお付き合いをするって。
わたしにとっては、最上級で、革命的で、未知で、なんだかとりあえずすごくて、忙しいこと。
だって体の中身が全部、作り変えられてくみたいなの。
毎日毎日、ちがう自分が生まれていくみたいなんだよ。
彼と一緒にいるようになってから、わたしの世界は、とても鮮やかでめまぐるしい。
* ~side 真子
「…あの、レオくんっ」
授業開始までカウントダウンが始まった、3時間目の休み時間後半。
わたしが声をかけると、その金色の頭は、ものすごいスピードで振り向いた。
わたしを見て、丸くなった目。
それはすぐにほころんで。
目だけじゃない。レオくんは嬉しいって思ったとき、その気持ちを体全部で表してくれる。
肩も首の角度も、眉毛の位置も上げて、レオくんはわたしの名前を呼んだ。
「なに!?真子」
「あ……あのね。今日、わたし面談に当たってるんだ。だから先に、帰っててね」