きみは金色
自分から出たのは、とてもホッとした声だった。
実際、すごく安心していた。彼の姿を目にしたら。
眠そうなレオくんは幼く見えて、なんだか子どものライオンみたいだ。
「レオくんそこ、わたしの机…」
「…ん?あー、借りた。今日、こっちの気分」
「……ふふ、レオくん、変なの」
そう言って笑うと、レオくんは机から顔を上げて、軽く口をとがらせる。
「待っててやったのにー…」
「…うん。ごめんね、ありがとう」
キラキラ、金色の髪の下。
レオくんはゆるく笑って、
「……帰ろ、真子」
名前を呼んで、わたしの手を引く。
ちょっと寝ていたのかな。手が、わたしよりあたたかい。
ポカポカして、ゴツゴツして。そんな大きな手のひらに、包まれて。
…すごいなぁ、って。
ふと、思ってしまった。