きみは金色


あと何日。


あと。あと。あと。



同時に押し寄せてくるいろんなカウントダウンは、さみしい気持ちばかりを連れてくる。



…受験が、終わったら。



真子が、志望校に受かったら……




おれたちは、離ればなれだ。





「…お前、今は1個だけ見とけ」



イワコウはゆるく笑ったあと、おれと同じく首をすくめた格好で言った。



「ただでさえ容量少ないのに、勉強以外のこと考えたら、頭破裂すんぞ」

「…………」

「…大丈夫だよ。そういうのに関しては、深く考えすぎないのがいい」




考えすぎない方がいい。





「…………ハイ」





アホでいるくらいの方が、いい。












< 298 / 380 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop