きみは金色
あと何日。
あと。あと。あと。
同時に押し寄せてくるいろんなカウントダウンは、さみしい気持ちばかりを連れてくる。
…受験が、終わったら。
真子が、志望校に受かったら……
おれたちは、離ればなれだ。
「…お前、今は1個だけ見とけ」
イワコウはゆるく笑ったあと、おれと同じく首をすくめた格好で言った。
「ただでさえ容量少ないのに、勉強以外のこと考えたら、頭破裂すんぞ」
「…………」
「…大丈夫だよ。そういうのに関しては、深く考えすぎないのがいい」
考えすぎない方がいい。
「…………ハイ」
アホでいるくらいの方が、いい。