きみは金色
マフラーをグルグル巻いて、さみー!だの、教室ストーブ設置しろ!!だの。
そんな風に騒いで毎日を過ごしていたら、気がつくと、自由登校の日を迎えていた。
3年生ってのは、受験するヤツ。
もう就職が決まったヤツ。まだのヤツ。
そりゃあもう、色々に分かれるから、それぞれ専念するために、わりと早くから自由登校の時期に入る。
来てもいいし、来なくてもいい。
そんな、高校生活もそろそろ終わりだってのを知らせる時期。
学校に行かなくなったら、会う顔ぶれはものすごく限定された。
その限定された顔の代表っていうのは…おれにとっては、あいつ。
飯田礼緒。
なんだかんだで、多分親友。
『やっべーもう死ぬ』
そのレオから、ついさっきそんなメールがあった。
レオは今、就職組のおれとは違って、受験勉強の真っ最中だ。