きみは金色
試験会場につくと、そこはたくさんの生徒でごった返していた。
みんなレオのライバルでもあり、これからの未来の日、レオの友だちになるかもしれないヤツら。
そう考えると、なんだか不思議な気分だ。
「頑張れよーっ!」
バイクを下りたレオの背中をたたいたら、やっぱりレオは口を尖らせて。
「…おー。あんがとな」
そんで、笑った。
頑張ろうって、ちゃんと気持ちが定まった笑顔だった。
おれに軽く手を挙げて、レオは歩いて行く。
試験会場の大学に溶け込んで行く後ろ姿を見送りながら、おれはたくさんのことを、頭に浮かばせていた。
レオと出会った日。
話して、すぐに仲良くなったんだ。おれたち。
何についてか忘れたけど、大爆笑した記憶がある。
お前、髪すっげー尖ってんのな。痛そう。
そんなことも、言われたっけ。