久しぶりだね初対面
女の子はキョトンとする。

「自分で作るの?」

「うん。タイムマシンを、作っちゃえばいいじゃないか」

俺は笑いながら言う。

つられて女の子も笑った。

「えー、できないよー。どうやって作るのー?」

「そうだなぁ」

俺は腕を組む。

「俺にもわからん」

「あはははっ」

屈託なく笑う女の子。

「でもな」

俺は女の子の顔を見た。

「お前がたくさんたくさん勉強して、うんと賢くなったら、もしかしたらタイムマシン作れるかもしれないぞ?色んなところへ一瞬で行ける、すごいタイムマシン、作れるかもしれないぞ?」

子供相手の与太話だ、そう思って適当な事を言ってみる。

なのに、その話を聞く女の子の表情は、いつの間にか真剣そのものになっていた。




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