久しぶりだね初対面
「作れるかな…いっぱいいっぱ勉強して、頭よくなったら、作れるかな?」

「ああ、作れるぞ、きっと」

俺が笑顔で頷くと、女の子は、ぱぁっ、と晴れやかな笑顔になった。

「うん!じゃあいっぱい勉強する!いっぱいいっぱい勉強して、タイムマシン作る!そしたら一番最初に、お兄ちゃんを乗せてあげるね!」

いや…それは勘弁かな…。

そう思いつつも、女の子の嬉しそうな笑顔を見ているのは、何となく心が温まるような気分だった。

…この時俺はまだ知らなかったんだ。

自分が重大発言をしてしまったことを。

俺がこんな時間移動をするきっかけは、俺のこの言葉にあったなんて…。



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