久しぶりだね初対面
随分話し込んでしまった。

「あ」

女の子が突然声を上げる頃には、もう一時間は過ぎていたんじゃないだろうか。

「もう戻らないと、パパとママに怒られちゃう!」

女の子は立ち上がった。

俺も一緒に立ち上がる。

「一人でパパとママのとこ戻れるか?送ってってやるよ」

女の子にそう言うが。

「ううん、大丈夫!」

ニッコリ微笑んで女の子は答えた。

…本当に元気な子だ。

やっぱりこの元気のよさは、双葉に似ているような気がした。

「お兄ちゃん、また会えるかな?」

期待に満ちた表情で、女の子は俺の顔を見る。


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