Dream Place
記憶



雨が降ってた。

どしゃ降りだった。




私は走って、どこまでも走って…



もう走れなくなってどこだかわからないまましゃがみこんだ。




息ができなくて苦しいのに涙が止まらなくて


私はいったいどうしたら良いんだろう。






道行く人は見て見ぬふり。




どしゃ降りのなか、傘もささずにズブ濡れの女子高生なんかに関わりたくないよね…。




『………っ。ふっ…っ。』



恥ずかしいのに苦しいのに涙は止まってくれない。



雨で良かったかもしれない。







< 1 / 18 >

この作品をシェア

pagetop