ないしょの贈り物
俯きながら声を洩らすあたしにパパは戸惑った様子を浮かべた。


「………うわっ! 風花、今日の目玉焼き、昨日より美味いぞ! 黄身が堅焼けでボソボソして喉に引っ掛かる感じが最高に美味いぞ!」

暫らくして、パパは目玉焼きを美味しそうに食べ始めた。


あたしはただ黙り込んで下を向いていた。


「本当に美味いぞ! なら食べさせてあげようか? 風花、ほら、あーん」
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