ないしょの贈り物
あたしは首を傾げた。



普段通る道……今朝も通った道……

なのに気付かなかった……


こんなのがあったなんて。

あたしが呆気に取られて見ていたのは真っ赤な自販機。


自販機といっても背が低い。あたしより小さい。まるでポストみたいな小さな自販機……


しかも、売ってあるのは缶ジュースじゃないみたい。


「何だろう……? これ?」



自販機を覗き込むと、赤い缶が見えた。
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