ないしょの贈り物
ママはそう一言呟いてあたしの髪を撫でた。



「嫌……ママが行くんなら……ふうかも一緒に行く……」


あたしは顔を上げてママを見つめた。


「……駄目、絶対に駄目」ママは険しい声と真剣な眼差しであたしを見つめた。

「いい? 風花、ママと風花は住む世界が違うの……それに風花にはキラキラ輝く未来があるの。いっぱいお友達と遊んで、時に喧嘩して。もう少しお姉さんになったら好きな男の子ができるわ。
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