love beginner









「ちょ、神谷!!?」
「いてて・・・。」

なんと、よけきれなかった私をかばったのは近くにいた神谷だった。




その様子をみて私は思わず固まる。
いつの間にかりんちゃんと野崎くんが駆け寄ってきたことにも気づいていなかった。

「神谷!!大丈夫?!」

りんちゃんのその声に神谷が答える。
「うるさい、声でかいよ翔太・・・。」


「神谷動くなよ、血でてる。」
「「!?」」
「・・・あ、ほんとだ。」



野崎くんに言われてようやく気づいた私達。てか本人も気づいてなかったし。
神谷の額からは血がでていた。

ボールの当たりどころが悪かったのか、地面に倒れたときにぶつかったのか。

よくわからなかったけど、私とりんちゃんはパニックだった。




「ししししししし止血止血止血!!!」
「くらげちゃんおおおおお落ち着いて!!あばばば「お前も落ち着け。」」

思わず野崎くんがりんちゃんにツッコミをいれる。ある意味レア。


「くらげも落ち着いて。頭とかってちょっとのケガで血がたくさん出るんだよ。だから大丈夫だから。」

神谷動くなって。くらげは保健室の先生呼んできて。翔太は部室の救急セット持って来い。

そう言って野崎くんは野球部のボールを拾いながら何かをつぶやいていた。


「・・・ねえだろ。」
・・・え?


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