love beginner
ガチャ
「あー、つかれた。」
思わず息をつく。朝から準備運動もしないで全力疾走したから肺が痛い。
「着替えなきゃー。でもだるい。」
だるすぎて自分のロッカーの前に座って一休み。でもな、もう結構いい時間なんだよね。
「30分も、うてないかも。」
今日乗ったバス、着くの遅かったしなぁ。
珍しくいつもと違うバス乗ったのがだめだったか。
一人でぶつぶつ言いながら着替えていると、ようやく琴音が到着した。
肩で息をしてて、疲れきっている。
「速いよ咲・・・。いきなり走んないでよねぇ。つっかれたー。」
「ごめんごめん。」
「絶対反省してないでしょ・・・。」
怒っているのかもしれないけど、ゼイゼイいっているのであまり覇気がない。
その様子に思わず吹き出してしまった。
私が吹き出したのを、琴音が自分のロッカーに向かいながら呆れて見てきた。
「はぁ・・・なあんでうちの副部長サマはこんなにマイペースなのよ・・・。」
「ため息つくと幸せ逃げるぞー。」
「誰のせいだよ!!?」
琴音のやりとりは本当に楽しい、飽きないなぁ。