職業「アイドル」



フリフリの衣装を着て、楽しくもおかしくもないのにいつでもどこでもニコニコ。



どこかで“アイドル”という肩書きをバカにしていたのかもしれない。



だけど、実際に仕事をしてみて知った。



私たちを売り出す為にたくさんの大人が動いていること。



まだ世間に認知されていない私たちに会う為、遠くから会いに来てくれたファンという存在。



毎日届くたくさんのファンレターには、こんな私に憧れて、私みたいになりたいなんて言ってくれる女の子も。



この人たちのおかげで今の自分がいる。



中途半端な気持ちで、裏切っちゃいけないと思った。



自分の夢の為にも、私たちに夢を持ってくれている人たちのためにも、私はアイドルという職業に全力を尽くすと決めたんだ。





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