時の妖精
ルルが神妙な顔で言った

『ケン、本題に入るけどね、兎に角アナタが壊した鳥居を直さなくちゃ。』





「そうだね・・・・」





ケンが嫌そうな顔で答えた。

ルルは眉間にシワを寄せて言った。

『ダメよ!心を込めて作り直さなくちゃ』

『アナタが社で、「不思議な事が起こりますように」って願ったから時の神様がこちらの世界に招いて下さったのよ。』

『なのにアナタは鳥居まで壊してくれちゃって・・・・・・・』

ルルはお説教を始めてしまった。

だが、すぐに我に戻り、話しを止めた。



『コホン!』

『兎に角、一緒に手伝うから直しましょう。』

「うん!ありがと」

ケンは少し心細かったけど優しいルルもいて嬉しかったのです。



それより何よりも時の神様に願った事が本当になった事が本当に不思議で心がウキウキして嬉しかったのです。

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