いちごのキャンディ
いちごキャンディが、二人の舌に絡め取られて
じわり、じわりと、溶けていく。
「…理解、した?」
残ったいちごキャンディを口に含ませたまま、顔を真っ赤にして頷く琴日。
その目は涙で少し、潤んでいる。
「…ひどいよ、シン。
あたしまだ、何も言ってないのに…」
「お前の返事とか必要ねーんだよ」
ギュッと琴日を、抱き締める。
「もうずっと前から決まってんの。
琴日はもうとっくに、俺のだから」
「何それー…」
なんて言いつつ、俺の背中に腕をまわす琴日。