ぶきっちょ

その時

それからもう1年半経って、俺も高校へと進学した。


そこら辺の高校ならどこでも行けると言われ、俺は迷わず男子校を選んだ。


サッカー部が競合校として有名だったのが決め手だが、男だらけが気楽だと思ったから。


体育館裏に彼女の指輪を埋めたあの日。


あの日を境に俺は女と遊ぶのをきっぱり止めた。


最初はヤケになってもっと遊ぼうかと思いもしたが、何だか惨めな気がして止めた。


昼休みは悠斗と一緒になって男同士つるんでみた。


思ってたよりもずっと楽しくて、何より女のように面倒くさいこともなかった。


馬鹿みたいなことを一生懸命やって、放課後は部活に励んだ。


県の選抜にも選ばれたり、それなりに結果はついてきたし。


最初は不思議に思ってた奴らも、いつしか自然に俺を受け入れてくれた。