ぶきっちょ



バスまでの時間を確認して、とりあえず間を持たせようと連絡先を交換する。


バスが来て乗り込んでも、彼女はどこか上の空で。


俺もただ黙って隣に座った。


高校に進学してから、彼女に会ったのは初めてで。


今までと違う制服を身に纏う彼女は、どこか大人びたように感じた。


思ってもいない再会に戸惑いながら、中学時代を思い出す。


少し前のことなのに、何だかとても懐かしくて。


あの頃のことが思い出される。


腐りきってた頃の自分。


そして、あの決意。
















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