出会えてよかった。


ドンッ!!

何かがぶつかって来た。というより、ぶつかってしまった。


イタタタ・・・

少し赤くなった鼻をさすっていると、希姫が猛ダッシュで駆け寄ってきた。

「優愛、大丈夫!?」

「うん・・・なんとか」

すると、少し上から声が届いた。

「あの・・・ごめん!大丈夫?」

声のした方を向くと男の子が二人いた。

ぶつかってしまったのは、黒髪の男の子だろう。

「あ、あたしの方からぶつかってしまったんで・・・あと大丈夫だから!」

「そっか、なら良かった。」

希姫の方を見ると、どうやら黒髪の男の子の隣の子に一目惚れしているようだ。

その人は黒髪の男の子よりも大人っぽくて髪が明るい茶色だった。

「あ、そいえば2人どこの高校?」

と黒髪の男の子があたしに訊いてきた。

真っ黒な瞳で見つめられたので、少しドキッとした。

「えと、相澤高校・・・」

と言った。すると彼は少し驚いた顔で、

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