ライギョ
軽くシャワーして頭を乾かすと冷蔵庫から500のペットボトルを一本だす。


まだタバスコの辛さが収まらない気がする俺は手に取った水のボトルを一気に半分まで飲むとテーブルに置いた。


そしてベッドに寝転がった俺は眠ろうと目を閉じる。















眠れない……


たかが同窓会の案内一枚で自分がこんなにも動揺するとは思わなかった。


もうすっかり忘れかけていた記憶がこんなにも鮮やかに蘇るなんて……


「クソっ」


俺は布団をすっぽり頭まで被るとギュッと目を閉じた。


案の定、その夜見た夢はおかしな夢だった。


大人になった安田が大阪城の堀の縁に座って俺に手を振っていた。


その安田の下半身は鱗で覆われていた。














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