ライギョ
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店のドアに掛かる札を見てやっぱりな、と思う。
この辺りはどちらかと言えばオフィス街なのでほとんどの会社が休みの週末はリラも当然休みなのだ。
俺が仕方ないかとまた駅へと向かおうとした時ドアが開いてほんの少しだけ顔を覗かせた千晶さんが言った。
「何か飲む?」
「えっ、あっ、でも…お休みなんですよね。すいません、うっかり来ちゃって…あの、帰りますから」
「別に良いわよ。気にしないで。ほら」
そう言ってドアを大きく開いてくれた。
「すいません……。」
とは口では言いつつも、この展開に少なからずともテンションが一気に上がっていた。