ライギョ
「マジか?引けるか?この引き具合、間違いなくヌシやろ?」
隣で糸垂らしてた竹脇が自分の竿を置いて安田に言うと
「ヌシかは分からん…けど、かなりの手応え…や…。アカン……め、めっちゃ、引かれてる…糸、切れそうや…」
日頃、ほとんど表情を変えることの無い安田がしかめた顔で言う。
その間も安田は竿を必死に立てて取り敢えずは掛かった獲物を泳がせてる。
前に釣り好きの山中のおっちゃんが言うてたけど、大きいのが引っ掛かった時はリール直ぐに巻き上げんと泳がせて疲れさせながらちょっとずつ引き上げていくんやって。
恐らく安田もそのつもりやろうけど、リールから糸が垂れていくスピードが半端ない。
ーーーこのままやったら、切れるで。
安田に諦めろって言おうと思った瞬間、
安田は堀の中へと引きずり込まれた……。
隣で糸垂らしてた竹脇が自分の竿を置いて安田に言うと
「ヌシかは分からん…けど、かなりの手応え…や…。アカン……め、めっちゃ、引かれてる…糸、切れそうや…」
日頃、ほとんど表情を変えることの無い安田がしかめた顔で言う。
その間も安田は竿を必死に立てて取り敢えずは掛かった獲物を泳がせてる。
前に釣り好きの山中のおっちゃんが言うてたけど、大きいのが引っ掛かった時はリール直ぐに巻き上げんと泳がせて疲れさせながらちょっとずつ引き上げていくんやって。
恐らく安田もそのつもりやろうけど、リールから糸が垂れていくスピードが半端ない。
ーーーこのままやったら、切れるで。
安田に諦めろって言おうと思った瞬間、
安田は堀の中へと引きずり込まれた……。