ライギョ
「竹脇の言うとおりやな。ごめん…俺、勘違いしてたわ。」
「山中?」
山中が何かを吹っ切ったように話しだした。
「俺な、気付いてたんや。」
「気付いてたって?何を?」
「安田はな、小夜子の事、好きやったんや。」
「えっ、安田が?小夜子を?」
俺は思いもよらない山中の言葉につい小夜子を見た。
同じように小夜子も驚いた顔をしている。
「俺、安田のこと前々から気になってたんや。あいつ誰とも群れたがれへんしどこかスカしてるって言うか雰囲気が大人っぽいっていうか。」
確かに安田は常に一人だった。
今となっては家の事情がそうさせてたのかとも思えるけど当時の俺らは知るはずもなく。
「俺、昔、割りとお節介なところあったやろ。ああいうやつ見るとほっとかれへんっていうかみんなで楽しくやったらええやんって。」
確かにあの頃の山中はムードメーカーで常に輪の中心にいた。
「それでなんとなく声掛けるタイミング見てたんや。それでーーー気づいたんや。」
「私の事が好きって?」
小夜子が呆れたように言う。
「そんな事、なんで分かるのよ。」
「分かるよ。俺が安田を見るといつもその視線の先にはお前がおった。小夜子がおったんや。」
「山中?」
山中が何かを吹っ切ったように話しだした。
「俺な、気付いてたんや。」
「気付いてたって?何を?」
「安田はな、小夜子の事、好きやったんや。」
「えっ、安田が?小夜子を?」
俺は思いもよらない山中の言葉につい小夜子を見た。
同じように小夜子も驚いた顔をしている。
「俺、安田のこと前々から気になってたんや。あいつ誰とも群れたがれへんしどこかスカしてるって言うか雰囲気が大人っぽいっていうか。」
確かに安田は常に一人だった。
今となっては家の事情がそうさせてたのかとも思えるけど当時の俺らは知るはずもなく。
「俺、昔、割りとお節介なところあったやろ。ああいうやつ見るとほっとかれへんっていうかみんなで楽しくやったらええやんって。」
確かにあの頃の山中はムードメーカーで常に輪の中心にいた。
「それでなんとなく声掛けるタイミング見てたんや。それでーーー気づいたんや。」
「私の事が好きって?」
小夜子が呆れたように言う。
「そんな事、なんで分かるのよ。」
「分かるよ。俺が安田を見るといつもその視線の先にはお前がおった。小夜子がおったんや。」