コンビニエンスな関係
その後は、何の会話もない。何の会話もないのにどういうわけか、こんなことになっている。



ひとり暮らしの大学生の部屋で、何度もお互いに唇を重ね、唇以外の場所にもキスされている。



とろけるような甘いキスに、繊細な指先に、熱い吐息に、すべてが乱されてゆく…。



胸の鼓動、熱を帯びる身体、思わずもれる甘い声…。



こんな感覚は、久しぶりだった。



あんなに冷たい態度の裕信くんが、ベッドの上ではまるで別人のように優しかった。



そのギャップに、愛しさを覚えてしまった…。



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