コンビニエンスな関係
クールは、いつも視線をあちこちにとばしている。なにか、警戒している…ような。



「おはようございます」


「お疲れ様です」



すれ違いざまに、いつも視線がぶつかる。そのたびに



『ババァは、スーパーのレジ打ちしとけばいいんだよ』



…と、言われているような気がしてならなかった。



でも、なんとなく気になって、つい見てしまう自分がいた。



『お疲れ様です』



細身で、まだ二十歳くらいと思われる子にしては落ち着いた、渋い声をしていた。



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