コンビニエンスな関係
「奈津が悪い」



「どうして!?」



思わず振り返って睨みつけた。クールは、細い腕を伸ばしてクッと私の顎をあげると



「こんな唇、してるほうが悪いんだ」



そう言い残して、帰っていった。



イヤなヤツ!
イヤなヤツ!



心の中でそう叫びながらも、私は耳まで真っ赤になり、しばらくは胸の鼓動が止まらなかった。



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