スキと言えるまで。





「それにしても、よくここが分かったよね。」





「俺様なめんな。
昔っからかくれんぼでお前を見つけるのは、俺の役目だったからな。」





「そういやそうでした。」





とりあえず座らせて…。
ここが見つかると嫌だから、水とかは買ってこないからね私。





「…何を思ったか知らないけど、私はまだ死なないよ?」





「まるでいつかは先に死ぬみたいな言い方だな。」





「私がこの人を悲しませたくないと思う人が見つかったら死なない。
私が死んで泣いてくれる人が見つかったら死なない。」





いつからだろう。
そう思うようになったのは。
…私に気持ちが向くことはないと知ったあの時から?





結局はそう、愛し愛される人に巡り会いたかったんだ。






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