スキと言えるまで。
「そうですよー若葉ちゃん!!」
『初めての学園祭、絶対楽しませてみせますから♪』
「けど薔薇姫で少し働いてもらわなきゃいけないけど…。」
「佑樹先輩、そこは今言わなくていいところです。」
次々に若葉に向けられた言葉。
その一つ一つが若葉の心を埋められればいいけれど。
傷とともに塞がればいいんだ。
「私はひじょーに怒ってるんだけどね。」
「こ、小牧、よせって!!」
小牧が怒る気持ちも分かるから、俺はあえて無言を通す。
…元から俺、無口キャラじゃんって突っ込みは無しで。