スキと言えるまで。
ステージに出てからというもの、それは凄かった。
いい加減女子生徒は男装若葉に惚れていて酷かったのに、ドレス姿で出てきたものだから。
性別問わず歓声が沸き起こって。
「若葉様―!!」
って歓声が起こったときは若葉も困り顔だった。
なんで皆がこんなに騒いでいるのかわからないみたいな顔して。
ドレスアップした3人が写真撮影のために、ステージ中央に行った時のフラッシュの多さも尋常じゃなかった。
そこは薔薇姫の経験が役に立ってたようだけど。
あー、小牧はしんどそうだった。
退場しようとしたとき、若葉に向かって男どもが雪崩のように駆け寄ろうとしたときは、爽一と俺は珍しく協力して、なぎ払った。
若葉に近づこうなんて百年早い、輩どもめ。