スキと言えるまで。
「迷惑だなんてことあるわけ無いじゃん!!」
そんな樹への後ろめたさからか、私は叫んだ。
「想われるって幸せなことだよ。
自分を見てくれてるって分かるだけでも嬉しいよ。
迷惑だったらとっくに琉那だって断ってる!
だからそんなに自分を責めないで…!!」
自分はどんな顔をしているんだろう。
絶対情けない顔してるよね。
そんな顔を見られたくなくて、私は滑り台の下に入り込んだ。
「若葉。
こっち向かなくていいから、そのまま聞いててくれるか。」
多分、俺泣いてるだろうから。
私の背後に来た樹の声は、少し震えていた。
どうしてこんな優しい人を、神様は幸せにしてくれないんですか?