スキと言えるまで。
「ねぇ、ねぇってば、そんなに早く歩けないって!」
「わ、わりぃ。」
「そんな似合ってないことは分かってるし…。
パパさんもママさんも私なんかを嫁にとかなんとか言われるの嫌なんでしょ。
しばらく家行かないようにするからさ、機嫌直してよ。」
そう言うと、樹は焦ったようにしどろもどろしながら、
「嫌な、母さんたちのこともあるけど。
お前の着物姿に見とれてたっての図星突かれたから、調子悪かったんだよ。
別にお前悪いわけじゃないからさ、そんなこと言うなよ。」
…多分、今私顔真っ赤。
樹も後ろから見える耳が赤い気がする…。
もうお正月からなんなのよ。
幸せです。
なんの前兆かと疑ってしまいそうなぐらいに。