スキと言えるまで。
甘いお菓子と苦い現実
小牧side
「とうとうこの時期がやってきたか…。」
「??
小牧ちゃん、若葉ちゃんはどうしてあんなに憂鬱そうなんですか?」
「ああそれはね…。」
天才的にお菓子作りが下手だからだよ。
「バレンタインですか。」
「そうそう。
今年は樹に手作りで渡したいけど、才能のなさからくる自己嫌悪に陥ってるのよ。」
料理はできるし、裁縫も上手。
出来ないことなんてなさそうな若葉だけど、お菓子作りだけはど下手。
子供の時作ったのしか知らないからあれだけど…。
作ったお菓子は殺人級だったし…。
見た目だけは完璧にできるから、騙される人多いのよね。