スキと言えるまで。





琉那が他人に対してこういう風に出ることはまずない。
それだけ俺は、試されているのか。





「…それでも、何も言えずに、このままさよならなんて俺はゴメンだ。
もう後悔はしたくない。
あいつが好きだから。」





「…よく言ったね、樹。」





「え、ヒナリン先輩!」





急に横の扉が開いて俺に鞄を投げつけて登場したのは、宅原雛李先輩。
爽一の姉さんで、佑樹の彼女で、元薔薇姫の。あの。





「ほら、樹。
ぼーっとしてる暇なんてないよ、早く準備しな。」





「あの、どーいうことなんですか!?」






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