スキと言えるまで。





「朝から賑やかだねぇー。」





…この声は。





「ああ、武藤先生おはようございます。」





「大森君おはよう。
…ん?君が噂の青薔薇姫かい?」





コイツ誰だ、みたいな顔をして若葉が先生を見てたからか、話題をふってる。
ちなみに俺はこいつが生理的に嫌いだから、滅多に関わらない。
だから挨拶も基本的には返さない。





「丘山若葉と申します。
転校してきてまだ不慣れなもので、名前を存じ上げなくてすみません。
先生のことを教えてくださいますか?」





「若葉もなにげ、武藤先生嫌いなんだな。」





「お嬢様言葉で話してるからね。」





若葉について最近わかったこと。
基本先生たちや目上の人間に対しては丁寧なんだけど、苦手・嫌いな人間はお嬢様言葉で話すということ。






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