スキと言えるまで。





それが男装姿で喋るから、何とも異様というか。





「俺…僕は武藤翔(カケル)。
学年は3年担当、担当教科は英語だ。
2年生とはあまり関わらないから仕方もないが、覚えてくれるか?」





「ええ、もちろん。」





非の打ち所のない上品スマイルで決めた。
幻覚で女子制服着てるようにまで見える…。
というか、はっきり言って別人だぞ。





「ならよかった。
じゃあ授業あるやつは後でな。
あーそうだ、高城!」





職員室行くかと思ったらなんだよ。





「なんすかー。」





「この前の英作論文、出してないのはお前だけだからな。
早く出せよー。」





そう言って学校に入っていった。






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