スキと言えるまで。
「ん?
若葉この男の子誰、仲良さそう〜。」
「どっかで見たことある顔だよなー。」
「っ!」
何でこの写真が入ってるの。
捨てたはずなのに、どうして。
その写真は体育祭での写真。
周りに人が沢山いるのに、私ともう一人が切り取られたように写ってた。
この時はまだ笑ってた。
もうじき終わりを告げる日々とは知らずに。
「…顔色悪いけど大丈夫か?」
爽一しか気づいてない。
気にしないでという意味を込めて視線を外した。