スキと言えるまで。
「私の服でもお貸ししますって言ったんですけど、お断りされてしまって…。」
だって琉那の服、女の子らしい服ばっかりだったんだもん。
計画性を感じるぐらいそんなのしかなかったよ。
「…さっきから周りの視線が痛いんだけど。」
「そりゃ美男美女が揃ってるからですよ。
今のうちに慣れておいてね、爽一。
舟山行ったらこんなものじゃないと思うから。」
すごい嫌そうな顔したね。
男子には滅多に触れ合わないから、スイッチ入った女子ほど恐ろしいものはないわよ。
「まずはどこに行くんですか?」
「そうだね…。
雑貨屋さんでも行こうか。」
確か琉那が好きそうな雑貨屋さんがあったと思うから。