代償 2nd mean
「慶佑さんは、まだ記憶喪失中?」
「らしいね」
「なんか、雰囲気がガラッと変わったよね」
「学者的な?白衣着て研究室にいたらかなりモテるよ」
「2割増しで」

そんな話が聞こえ。
慶佑はウーロン茶から麦茶に。
「慶佑さん」
慶佑の隣にいる人から自己紹介して。
………頭に入ってないでしょ?
殆ど。
飲めば飲むだけコップに追加されるお茶。
注ぐのはキャーラで。
注がれれば、注がれるだけ飲む慶佑。
………飲みすぎです。
それが、酒じゃないから、まだいいか。
「キャーラ、程々にしてあげてよ?」
「だって慶佑が飲むからー」
慶佑が私を見て。
何かを訴える。
………。
「………飲み過ぎた。」
………だろうね。
どうぞ、お手洗いは向こうです。
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