代償 2nd mean
「慶佑さん、文香ちゃーん」
探しに来たのはユートさん。
………あれ?
さっき、いなかったよね?
来たのかな。
「慶佑さん、大丈夫か?酔ったって聞いたが」
「うん。キャーラがお酒混ぜてたんだぁって告白したから」
「吐いた?」
「飲みすぎ含めて」
ユートさんが苦く笑う。
キャーラを後で叱って欲しい。
お酒飲ませちゃダメなのに。
飲み方を忘れているのに。
「麦茶とかウーロン茶とか飲めるだけ飲ませたんでしょ。気持ち悪くなる訳だよ」
「うん。………飲むだけ飲んだ慶佑もダメだけど」
慶佑は欠伸だし。
「慶佑さんは大丈夫?」
「ああ、吐いたから楽になった」
「へー、吐いたんだ。固形物一切なしの?」
「まさか」
「へー………?」
ユートさんがくるりと私を向く。
「あれ?慶佑さんどうしたの?」
「仮の人格使っているって。アドバイス貰ったって」
「へー。うん、上時総長っぽいね。いいんじゃない?」
ユートさんは喜んだ。
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