代償 2nd mean
「───凜音さん」
『何かした?』
凜音さんに電話する。
誰に頼ればいいか、分からなくて。
「ごめんなさい、急に」
『いいのよ。丁度、休み時間だったからね』
凜音さんは今、学生。
仕事を休んで。
何かの試験を受けなくちゃならなくて。
「───慶佑が」
『慶佑さんが?』
「………飛び降りたらって」
『どこから?』
「………ベランダから」
『───え?』
どうして、そんな事───。
凜音さんも言った。
『───まさか、鬱病?』
「記憶なくても、鬱病て、なるんですか」
『なる人はなるよ。………確かね』

慶佑さん、外に行ったらしいね。
キャーラが言っていたけど。
酒飲ませたのは、謝るわ。
ごめんね、あのバカが。
外に行った事で、過度のストレスがかかって───とか?

凜音さんは真剣に考えている。
私にはもう分からないから。
「………凜音さん」
『………うん、何か案を出そう』

相談して良かった………。
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