桃の花を溺れるほどに愛してる
待ち合わせ場所についてしばらくすると、榊先輩がやってきた。
うわぁ、かっこいい!
普段じゃ見られない私服姿に、思わず胸が高鳴る。
「ごめん、待たせた?」
「いいえっ、私も今来たところですから……」
「そっか、よかった。じゃあ、さっそく……ん?」
榊先輩は視線を下に落としたかと思えば、その場でかたまってしまった。
私もその視線の先に目をやると……そこには、春人に買ってもらったモルガナイトのブレスレット。
「……例の恋人から?」
「あっ、えっと、これはっ……」
肌身離さず身につけているから、それが当たり前になっていたというか……とにもかくにも、外してくるのを忘れてた!
かわいいし、せっかく買ってもらったものだし、春人の存在は抜きで、ただただオシャレとして身につける分にはいい……かな?
「ふーん。そういうこと」
「……?」
榊先輩の瞳がスッと細められ、なんだか難しい表情を浮かべている。
なっ、なんだろう?怒っているのかな?やっぱり、他の人と出掛けるのに、違う人の物をつけていたら怒るものなのかなっ?
それにしてはいつもの榊先輩とは違う、まったく別人なんじゃないかと疑うぐらいの怖い雰囲気を醸し出しているような……。
うわぁ、かっこいい!
普段じゃ見られない私服姿に、思わず胸が高鳴る。
「ごめん、待たせた?」
「いいえっ、私も今来たところですから……」
「そっか、よかった。じゃあ、さっそく……ん?」
榊先輩は視線を下に落としたかと思えば、その場でかたまってしまった。
私もその視線の先に目をやると……そこには、春人に買ってもらったモルガナイトのブレスレット。
「……例の恋人から?」
「あっ、えっと、これはっ……」
肌身離さず身につけているから、それが当たり前になっていたというか……とにもかくにも、外してくるのを忘れてた!
かわいいし、せっかく買ってもらったものだし、春人の存在は抜きで、ただただオシャレとして身につける分にはいい……かな?
「ふーん。そういうこと」
「……?」
榊先輩の瞳がスッと細められ、なんだか難しい表情を浮かべている。
なっ、なんだろう?怒っているのかな?やっぱり、他の人と出掛けるのに、違う人の物をつけていたら怒るものなのかなっ?
それにしてはいつもの榊先輩とは違う、まったく別人なんじゃないかと疑うぐらいの怖い雰囲気を醸し出しているような……。