桃の花を溺れるほどに愛してる
桃花さんが無事に退院し、学校へと通い出すと、制服と鞄に仕掛けている監視カメラと盗聴器を中心にモニターで見守っていた。
暇さえあれば……いや、暇がなくても、積極的にモニターで見守っていた。桃花さんに何かあってからじゃあ、遅いからね。
毎日毎日、飽きることもせずに桃花さんを見守っていた明くる日、桃花さんの鞄に仕掛けている盗聴器が、不審な音声を拾った。
「おい。お前、自殺しようとしていた女だろ?」
「?!」
反射的に身体を起こし、モニターを見張る。……とはいっても、盗聴器なので画面を見ても真っ暗なわけなのだけれど。
「はい?なんのことですか?」
桃花さんはワケが分からないと言った様子で言葉を返してはいるものの、このままじゃあ記憶を取り戻してしまうかもしれない……!
本来なら喜ぶところなのだろうけれど、桃花さんに限ってはそうはいかない。
精神が壊れてしまうかもしれないっていうのに、のんきに記憶が戻るのを見ていられない!
僕はさっそく盗聴器の中に仕込まれているGPS機能を使い、桃花さんの現在地を確認したのち、急いで自転車でその場所に向かった。
暇さえあれば……いや、暇がなくても、積極的にモニターで見守っていた。桃花さんに何かあってからじゃあ、遅いからね。
毎日毎日、飽きることもせずに桃花さんを見守っていた明くる日、桃花さんの鞄に仕掛けている盗聴器が、不審な音声を拾った。
「おい。お前、自殺しようとしていた女だろ?」
「?!」
反射的に身体を起こし、モニターを見張る。……とはいっても、盗聴器なので画面を見ても真っ暗なわけなのだけれど。
「はい?なんのことですか?」
桃花さんはワケが分からないと言った様子で言葉を返してはいるものの、このままじゃあ記憶を取り戻してしまうかもしれない……!
本来なら喜ぶところなのだろうけれど、桃花さんに限ってはそうはいかない。
精神が壊れてしまうかもしれないっていうのに、のんきに記憶が戻るのを見ていられない!
僕はさっそく盗聴器の中に仕込まれているGPS機能を使い、桃花さんの現在地を確認したのち、急いで自転車でその場所に向かった。