桃の花を溺れるほどに愛してる
3人でリビングに行くと、椅子に座っているお父さんの背中が見えた。
微動だにしないんだけど……寝ていないよね?ちゃんと起きているよね?アレ。
すんなりと挨拶が出来るように、私が何かしら喋った方がいいのかな?
「お父さん、ただいま!あの……こちら、私の彼氏の――」
「――お父様。桃花さんとお付き合いをさせて頂いております、天霧春人といいます」
先に私が紹介しようと思ったら、春人はそんな私の横を通り過ぎ、お父さんの真横でぺこりと頭を下げた。
うっわぁ……今さらだけど、なんか怖くなってきた。
お父さん、「お前に娘はやらん!帰れ!」とか言ったらどうしよう……。
ドキドキしている私をよそに、お父さんはゆっくり春人の方を向いて、それから――。
「――おお!君が天霧くんかっ!どうだ?一緒に酒でも飲まないか?」
とびっきりの笑顔でそう聞いた。
……。
……うん、怒っているわけじゃなさそうだし、無駄にドキドキした気分。
それにしても……そうだった。お父さんってこういう人だった。
どこか能天気というか、人相があるというか……決して頑固で無口な人ではないから、知り合いや仲が良い人もいっぱいいるんだよね。
微動だにしないんだけど……寝ていないよね?ちゃんと起きているよね?アレ。
すんなりと挨拶が出来るように、私が何かしら喋った方がいいのかな?
「お父さん、ただいま!あの……こちら、私の彼氏の――」
「――お父様。桃花さんとお付き合いをさせて頂いております、天霧春人といいます」
先に私が紹介しようと思ったら、春人はそんな私の横を通り過ぎ、お父さんの真横でぺこりと頭を下げた。
うっわぁ……今さらだけど、なんか怖くなってきた。
お父さん、「お前に娘はやらん!帰れ!」とか言ったらどうしよう……。
ドキドキしている私をよそに、お父さんはゆっくり春人の方を向いて、それから――。
「――おお!君が天霧くんかっ!どうだ?一緒に酒でも飲まないか?」
とびっきりの笑顔でそう聞いた。
……。
……うん、怒っているわけじゃなさそうだし、無駄にドキドキした気分。
それにしても……そうだった。お父さんってこういう人だった。
どこか能天気というか、人相があるというか……決して頑固で無口な人ではないから、知り合いや仲が良い人もいっぱいいるんだよね。